KOSUGE1-16
KOSUGE1-16
土谷享 / Takashi TSUCHIYA (1977年、埼玉県生まれ)と車田智志乃 / Chishino KURUMADA (1977年、福島県生まれ)の二人により2001年に活動開始。
KOSUGE1-16の作品制作のきっかけは日常のありふれた環境や、現象、人のつながりにあります。作品を介在させることで鑑賞者を参加者として変質させ、参加者同士、あるいは作品と参加者の間に「もちつもたれつ」という関係性を構築します。アートが身近な場所で生活を豊かにしていく存在として成立する事を目的にしています。
出展作品解説
作品名 : オルゴール式コートローラー Stripes
KOSUGE1-16というユニット名は、もともと彼らが構えていたアトリエの所在地に由来する。この名称がほのめかすように、彼らは地域に根ざした活動を実施してきた。たとえば、子どもたちとともに巨大な紙相撲を作って競わせたり、やはり巨大なサッカーゲームを賑やかに繰り広げたりしてきた。このように彼らは、多くの人たちを巻き込み、鑑賞者から参加者へと変化させるアートプロジェクトを各地で展開している。KOSUGE1-16は、地域のみならずスポーツの観点もかねて重視してきた。今回、彼らは野球に目を向け、グラウンドの手入れに用いる整地用ローラーを制作。このローラーの内部にはオルゴールが仕込まれ、鑑賞者がローラーを手で引くと、「六甲おろし(正式名称は「阪神タイガースの歌」)」のメロディが流れる。阪神ファンに歓迎されそうな作品である一方、整地用ローラーを引く姿はアニメ版「巨人の星」の冒頭シーンを連想させる。つまり、展覧会場で野球談議が起きそうな作品といえる。
主な展覧会歴
「横浜トリエンナーレ」(05年)、「金沢アートプラットホーム」/金沢21世紀美術館(08年)、「水都大阪」(09年)など。